SIG-ACCESS SIG Accessibility
アクセシビリティに関する専門部会

大学等高等教育機関が備えておくべき学修や学生生活にかかわるアクセシビリティに関する知識・技術・行動・態度等について検討し、他SIGメンバーや、全国の障害学生支援関係者のコメントを受けて、アクセシビリティに関するスタンダードを公表する。

現在のメンバー

  • PHED 白澤麻弓
    白澤麻弓 Mayumi SHIRASAWA

    筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター障害者支援研究部(聴覚障害系)准教授。 筑波技術大学で、日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)を立ち上げ、事務局長を務めています。大学をはじめとする専門分野において聴覚障害者が対等に参加できる環境づくりを目指して、情報保障の研究・実践に取り組んでいます。

  • PHED 中野泰志
    中野泰志 Yasushi NAKANO

    慶応義塾大学経済学部心理学教室教授。 30年前から国立特別支援教育総合研究所で障害のある子供達の支援に携わっており、20年前から慶應義塾大学で障害学生の支援の実務を担当しています。現在は、慶應義塾大学の協生環境推進室・バリアフリー委員会という他大学の障害学生支援室に相当する部門の委員長を担当しています。

  • PHED 南谷和範
    南谷和範 Kazunori MINATANI

    独立行政法人大学入試センター試験基盤設計研究部門准教授。 障害のある受験者のための入試配慮について研究しています。併せて大学入試センターが実施するセンター試験の配慮充実のための作業をしています。近年は2020年から開始される大学入学共通テストの配慮にも取り組んでいます。

  • PHED 殿岡翼
    殿岡翼 Tsubasa TONOOKA

    全国障害学生支援センター代表。 1972年生まれ。脳性マヒによる全身性の肢体障害があり、電動車いすユーザー。立正大学在学中に『情報誌・障害をもつ人々の現在』を創刊。卒業後『大学案内障害者版』の発行に携わり、1999年全国障害学生支援センターを設立、以来代表。

アクセシビリティに関するQI(Quality Indicator)

  • QI:ACCESS-1基本的なアクセスの保障

    • QI:ACCESS-1-0基本的なアクセスの保障

      障害のない学生が一般的な方法でアクセスできる修学に関わる学内外の全ての情報、施設・設備、その他の人的・物理的環境について、障害のある学生が同様にアクセスできることを最大限に保障する方法を提案できること。

    • QI:ACCESS-1-1障害のない学生が一般的な方法でアクセスでき、大学等が学生に対して提供する全ての教育やサービスにおいて、障害のある学生のアクセシビリティを検討することができる

      意図:学生のアクセスは大学等が学生に対して提供する全ての教育やサービス(本来業務)に付随するあらゆる場面(例:学籍、授業、試験・評価、研究活動、大学行事、移動・生活、教育・学生支援・キャリア支援サービス、課外活動など)において検討すべきものであり、授業や試験等の特定の場面のみに固執するべきではないことを理解しておくことが障害学生支援担当者に求められるため。

    • QI:ACCESS-1-2アクセスを保障するための複数の方法について、学生のニーズ、障害特性の考慮、アクセスを保障しうる品質や安全の確保、コストおよび大学等に係る負担の程度を勘案・提示の上、複数の方法を提案できる

      意図:アクセスを保障するための複数の支援方法(例:テキストデータ化・ノートテイク・PC通訳・手話通訳・点訳・音声認識・遠隔通信技術の利用など)について効果やコスト等を理解することで、低コストの方法だけを提案するのではなく、アクセスを最大限に保障する方法を提案することが障害学生支援担当者に求められるため。

    • QI:ACCESS-1-3学生のアクセスを最大限に保障できるが既存の資源では不足する、あるいは慣行として行われていない方法がある場合に、学内外の新たな人的・金銭的・物理的資源を積極的に開拓することができる

      意図:アクセスを最大限に保障する方法を実現するために、従来の資源のみによらず、積極的に学内外のリソースを開拓することが障害学生支援担当者に求められるため(例:支援の質の向上、過重な負担の軽減化への努力)。

    よくある間違い

    • 準備中

  • QI:ACCESS-2相談·サービス·制度へのアクセスの保障

    • QI:ACCESS-2-1大学等における障害のある学生と他者との関わりについて、学生の障害特性に応じた適切な意思表明手段(オンラインを含む)と機会を保障できる

      意図:学生本人が自己決定する機会を保障するために、対面での口話のみによらず、あらゆるコミュニケーション手段(例:点字、拡大文字、筆談、手話、メール、チャット、電話、相談しやすい窓口の設置等)とその機会の保障が障害学生支援担当者に求められるため。

    • QI:ACCESS-2-2学等において障害のある学生に関係する相談・サービス・制度に対して容易にアクセスできるように、相談・サービス・制度に関する十分な情報の保障を行うことができる

      意図:合理的配慮や修学上の相談等について、障害のある学生が大学内のどこに、どのように相談するべきかを明瞭にすることは、障害のある学生が建設的対話に参加するための前提条件であるため(例:障害学生支援に関するWEBサイト・学生案内等の充実、オープンキャンパスにおけるアクセスの保障)。

    • QI:ACCESS-2-3障害のある学生が大学等との「建設的」対話にアクセスできるように、本人が理解して決定できるまで対話を維持・進展(見直しを含む)することができる

      意図:障害のある学生本人が理解して決定できるように、大学等から可能な選択肢を提示し続けることで、対話を継続・発展を支援することが障害学生支援担当者に求められるため。

    よくある間違い

    • 準備中

  • QI:ACCESS-3施設·設備·情報システムへのアクセスの保障

    • QI:ACCESS-3-0施設·設備·情報システムへのアクセスの保障

      障害のない学生が一般的な方法でアクセスできる全ての修学に関わる学内外の施設・設備・情報システムについて、障害のある学生が同様にアクセスできることを最大限に保障する方法を提案できること。

    • QI:ACCESS-3-1学内の施設・設備について、安全かつ円滑な移動に関わる物理的環境について、障害のある学生の意見を考慮した整備計画を立案し、設置・改修することができる

      意図:障害のある学生が学内を安全かつ円滑に移動するためには、物理的環境に関するアクセシビリティの向上が必要となるため(例:利用者に適した点字ブロックの敷設、容易に操作できるドア、アクセシブルエントランスの表示、視覚過敏にやさしい壁面塗装、障害のある学生が参画するバリアフリーマップの整備等)。

    • QI:ACCESS-3-2学内の施設・設備について、障害のない学生に提示されている全ての情報を、障害のある学生も同様にアクセスできることを最大限に保障する方法を提案できる

      意図:障害のある学生が学内の施設・設備を利用するためには、障害のある学生に適した入力方法での情報提供が必要となるため(例:点字、拡大、触地図、音声案内、視覚的な見通しの効く環境、カラフルすぎない情報提示等)。

    • QI:ACCESS-3-3学内の情報システムについて、障害のある学生も障害のない学生と同様にアクセスできることを最大限に保障するために、ウェブアクセシビリティを考慮に入れた情報システムの運用に関する提案をすることができる

      意図:障害のある学生は施設・設備等の物理的側面のみならず、学習管理システム(LearningManagementSystem)やWEB会議システム等へのアクセスが不可欠となるため(例:音声読み上げソフトやキーボードによる操作に対応したシステムの選択、各システムにおけるアクセシビリティ機能の把握および障害学生や関係教職員への周知等)。

    • QI:ACCESS-3-4学内の施設・設備・情報システムの利用ルールについて、学生の障害の程度に起因して一般的な利用ルールの変更が必要な場合に柔軟に対応することができる

      意図:障害のある学生のニーズによっては、時に既存のルールの適用がふさわしくない場合があり、必要に応じたルール変更が求められるため。

    よくある間違い

    • 準備中

  • QI:ACCESS-4授業へのアクセスの保障

    • QI:ACCESS-4-0授業へのアクセスの保障

      障害のない学生が一般的な方法でアクセスできる全ての授業(オンラインを含む)について、障害のある学生が同様にアクセスできることを最大限に保障する方法を提案できる。

    • QI:ACCESS-4-1授業について、障害のない学生が利用できる全ての情報を、障害のある学生も同様にアクセスできることを最大限に保障する方法を提案できる

      意図:障害のある学生が授業にアクセスできるためには、障害のある学生に適した入力方法での情報提供が必要となるため(例:教科書・教材・板書・スライド・映像資料・音声での説明等は視覚情報ならびに音声情報とテキストデータを提示する、授業時間外にも学習できるようにデータ提供、撮影、録音、録画を認める等)。

    • QI:ACCESS-4-2演習・実験・実習授業について、障害のない学生が利用できる全ての機会を、障害のある学生も同様にアクセスできることを最大限に保障する方法を提案できる

      意図:障害を理由として決めつけることなく、本人の意志を考慮しながら、授業での学習機会を保障することが必要となるため(例:グループワーク・プレゼンテーション・体験学習に適切に参加できる機会を保障する等)。

    • QI:ACCESS-4-3オンラインで行われる授業について、オンライン授業特有の要因を考慮して、障害のない学生と同様にアクセスできることを最大限に保障する方法を提案できる

      意図:オンライン授業は対面授業と実施方法が異なるため、情報保障を含む支援方法の変更やオンライン授業で使用するシステムの機能を適切に利用することが必要となるため(例:リアルタイム授業における遠隔文字通訳の利用、口話が難しい場合のチャット機能利用、オンデマンド授業動画への適切な字幕付与、対人不安のある学生の映像オフの許可等)。

    • QI:ACCESS-4-4授業について、学生の障害の程度に起因して、一般的な参加方法が困難な場合に本質的変更がない範囲で柔軟に対応することができる

      意図:学生の障害の程度によっては、一般的なアクセス方法では十分ではなく、必要に応じたルール変更が求められるため(例:聴覚障害学生へのリスニング免除、対人コミュニケーションに障害のある場合においてグループワーク以外の方法での学習機会の提供、移動に困難のある学生等で対面授業の受講が困難な場合にオンライン受講の許可等)。

    よくある間違い

    • 準備中

  • QI:ACCESS-5研究活動へのアクセスの保障

    • QI:ACCESS-5-0研究活動へのアクセスの保障

      障害のない学生が一般的な方法でアクセスできる全ての研究活動について、障害のある学生が同様にアクセスできることを最大限に保障する方法を提案できる。

    • QI:ACCESS-5-1研究活動について、障害のない学生が利用できる全ての情報を、障害のある学生も同様にアクセスできることを最大限に保障する方法を提案できる

      意図:障害のある学生が研究活動にアクセスできるためには、障害のある学生に適した入力方法での情報提供が必要となるため(例:研究論文・書籍・図書館所蔵資料等はテキストデータでも提供等)。

    • QI:ACCESS-5-2研究活動について、障害のない学生が利用できる全ての機会を、障害のある学生も同様にアクセスできることを最大限に保障する方法を提案できる

      意図:障害を理由として決めつけることなく、本人の意志を考慮しながら、研究活動の機会を保障することが必要となるため(例:身体的な機能制約により遂行が難しい研究活動にパーソナルアシスタントを配置する、学会等の研究発表時に専門用語を理解できる情報保障者や代読者の配置、精神障害等を理由とした個別発表・遠隔発表の許可等)。

    • QI:ACCESS-5-3研究活動について、学生の障害の程度に起因して、一般的な参加方法が困難な場合に本質的変更がない範囲で柔軟に対応することができる

      意図:学生の障害の程度によっては、一般的なアクセス方法では十分ではなく、必要に応じたルール変更が求められるため(例:対人コミュニケーションに障害のある場合においてグループワーク以外の方法での学習機会の提供)。

    よくある間違い

    • 準備中

  • QI:ACCESS-6すべての試験への受験の保障

    • QI:ACCESS-6-0すべての試験への受験の保障

      障害のない学生が一般的な方法で受験できる全ての試験について、障害のある学生が同様に受験できることを最大限に保障する方法を学生の合意を得た上で提案できる。

    • QI:ACCESS-6-1入学試験について、障害のない学生が利用できる全ての入学試験(一般入試、推薦入試、AO入試、大学院入試、論文公開審査等で、口頭試問や実技等を含む)を、障害のある学生も同様に受験できることを最大限に保障する方法を学生の合意を得た上で提案できる

      意図:現在、文部科学省の指針でも、別室受験、時間延長、点字・拡大文字・音声読み上げ機能等による出題が求められているため。

    • QI:ACCESS-6-2定期試験やレポート等の成績評価にかかわる各種試験について、障害に起因する理由により一般的な参加が困難な場合に、学生との合意の上、本質的変更がない範囲で柔軟な対応を提案することができる

      意図:学生の障害によっては、成績評価にかかわる各種試験で一般的な方法では参加できない場合があり、授業担当者と障害のある学生がその評価方法について、いずれも理解し、肯定していることが必要となるため。

    • QI:ACCESS-6-3成績評価やクラス分け等に活用される外部試験について、障害に起因する理由により一般的な参加が困難な場合に、学生と合意の上、本質的変更がない範囲で柔軟な対応を提案することができる

      意図:学生の障害によっては、外部試験においても参加が困難な場合があるため。

    • QI:ACCESS-6-4その他、授業内等に実施されるリアクションペーパー等について、障害に起因する理由により一般的な参加が困難な場合に、学生と合意の上、本質的変更がない範囲で柔軟な対応を提案することができる

      意図:学生の障害によっては、授業内等に実施されるリアクションペーパー等へのアクセスが困難な場合もあるため。

    よくある間違い

    • 準備中

関連資料

SIG-ACCESSが担当した専門的研修CBI

  • 18年7月10日 『ローコストでできる!学びのアクセシビリティ』

    障害学生の学びへのアクセシビリティを高めるには様々な工夫が必要ですが、やはり気になるのはコストです。このウェビナーでは、ローコストで使えるテクノロジーやアプリケーションを紹介しながら、障害学生支援の現場で実際に使えるようにするためのポイントを対話形式でお話します。また、障害の有無にかかわらず、学びのユニバーサルデザイン化に向けた仕組みづくりについても議論します。…
  • 19年7月28日 『高等教育機関における手話通訳支援―手話通訳が求められる理由と実現に向けた課題―』

    近年、さまざまな専門分野で学ぶ聴覚障害学生が増え、学生ひとりひとりに寄り添った支援の提供がさらに求められています。しかしながら、手話通訳支援を希望する学生に対して、十分な量と質の手話通訳支援が提供されているとは言いがたい状況です。一方、手話通訳支援を提供している大学でも、適切な支援が提供できているか不安を抱きながら手探りで進めざるを得ないという状況もあるのではないでしょうか。そこで、本研修では、高…

参加大学等高等教育機関の教職員であれば、録画視聴が可能です。

申し込みをすると、CBI研修の録画を限定期間で視聴できます。複数名で視聴される際は、お一人ずつお申込みください。

歴代のメンバー

  • PHED 佐々木銀河
    佐々木銀河 Ginga SASAKI

    筑波大学人間系,ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター准教授。 筑波大学で障害学生支援のディレクター(業務責任者)を務めています。また、同センターの実践・研究事業「発達障害学生支援(RADD)プロジェクト」の主担当者もしています。

  • PHED 中野泰志
    中野泰志 Yasushi NAKANO

    慶応義塾大学経済学部心理学教室教授。 30年前から国立特別支援教育総合研究所で障害のある子供達の支援に携わっており、20年前から慶應義塾大学で障害学生の支援の実務を担当しています。現在は、慶應義塾大学の協生環境推進室・バリアフリー委員会という他大学の障害学生支援室に相当する部門の委員長を担当しています。

  • PHED 中野聡子
    中野聡子 Satoko NAKANO

    群馬大学教育学部障害児教育講座准教授。 広島大学、大阪大学で8年間にわたって、障害学生支援の仕事に従事してきました。現在は、高等教育機関における手話通訳養成の教育・研究に取り組み、聴覚障害学生が当たり前に質の高い手話通訳サービスを受けられる高等教育の実現を目指しています。

  • PHED 南谷和範
    南谷和範 Kazunori MINATANI

    独立行政法人大学入試センター試験基盤設計研究部門准教授。 障害のある受験者のための入試配慮について研究しています。併せて大学入試センターが実施するセンター試験の配慮充実のための作業をしています。近年は2020年から開始される大学入学共通テストの配慮にも取り組んでいます。

  • PHED 大島友子
    大島友子 Tomoko OHSHIMA

    日本マイクロソフト技術統括室プリンシパルアドバイザー。 WindowsやOfficeの障害のある人のための機能(アクセシビリティ機能)や、AIを使った障害者向けプロジェクトを担当。DO-ITJapan共催など教育や、障害のある人の就労支援も担当しています。

  • PHED 殿岡翼
    殿岡翼 Tsubasa TONOOKA

    全国障害学生支援センター代表。 1972年生まれ。脳性マヒによる全身性の肢体障害があり、電動車いすユーザー。立正大学在学中に『情報誌・障害をもつ人々の現在』を創刊。卒業後『大学案内障害者版』の発行に携わり、1999年全国障害学生支援センターを設立、以来代表。

  • PHED 安藤一博
    安藤一博 Kazuhiro ANDO

    国立国会図書館関西館図書館協力課長補佐(障害者図書館協力係)。 国立国会図書館において障害者サービス事業を担当しています。当館の事業の中で、学術文献を原本とした録音図書等の製作、プリントディスアビリティのある方のために公共図書館、大学で製作されたデータの収集とそれらの提供事業を担当しているほか、最近ではWIPOのマラケシュ条約に基づいたデータの輸出入事業を新たに担当するようになりました。

  • PHED 萩原彩子
    萩原彩子 Ayako HAGIWARA

    手話通訳士。 筑波技術大学に事務局を置く、日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)の事務局長補佐を務め、大学等の高等教育機関における聴覚障害学生支援に関する各種相談にも対応しています。

  • PHED 白澤麻弓
    白澤麻弓 Mayumi SHIRASAWA

    筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター障害者支援研究部(聴覚障害系)准教授。 筑波技術大学で、日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)を立ち上げ、事務局長を務めています。大学をはじめとする専門分野において聴覚障害者が対等に参加できる環境づくりを目指して、情報保障の研究・実践に取り組んでいます。